Story+Jazz=大人の知的好奇心をくすぐるトーク&ライブ

注目の詩人 寳玉義彦(ほうぎょくよしひこ)がナビゲーターをつとめ、気鋭の女性ジャズ・フルート奏者のMiya(みや)が、ジャズの巨匠たちの作品に、独自の視点から斬り込む、トーク&ライブ 。

毎回1人のジャズマスター(巨匠)を取り上げ、トークとフルートのソロ演奏で音楽と彼らが活躍した時代を深掘りします。

3名の巨匠を取り上げた後の4回目の会を”グレート・サミット”として、著名なジャズミュージシャンをゲストにお招きして演奏する総まとめライブを開催。

ジャズが生まれた20世紀の初めごろのルーツから、それぞれの巨匠が生き抜いた時代背景や、音楽に影響を及ぼした世界情勢と音楽産業の変遷、そして巨匠が育った家庭環境からヒットの裏話まで、興味の尽きないストーリーが満載です。

演奏する曲目は、巨匠が愛する人に捧げた曲やヒット作に限らず、作品づくりで影響を受けた曲、生まれ育った土地の民謡など、ゆかりのある曲を多方面からピックアップすることで、巨匠の素顔に迫ります。

ジャズが、昔から今まで、華麗に、ずぶとく、クールにサバイバルしてきた音楽として、聞き手一人ずつに降り注ぐ、プレシャスな時間です。

このトーク&ライブ企画は、立ち見ライブ、耳が痛くなるほどの大音量や高い入場料のコンサートが多い中、音楽鑑賞に足が遠のいてしまった方が、落ち着いて楽しめる上質な時間を目指しています。一人の作曲家と一人のミュージシャンを通して、ジャズと、そのルーツに触れるという、「人生に効くジャズ」をお届けします。

出演者紹介

ジャズフルート奏者。日本人の父とイギリス人の母の間に生まれ、東京を拠点にワールドワイドに活動。山下洋輔氏をプロデューサーに迎えた「Miya’s Book」などこれまでに3枚のアルバムをリリース。2010年には文化庁からのロンドンへ派遣され、その後日本で本格的な即興オーケストラの立ち上げを企画。HERMES, CARVEN等ファッションブランドのイベントや、GacktのPVへの出演など、その美しいルックスとしなやかで、聴く者に元気を与える演奏で業界の注目を集めている。2015年、シャンパーニュ騎士団より、ダム・シュヴァリエに叙任された。趣味は乗馬。
Miya
Flute
詩人。ジャズは聴くより先に天田透氏とのリーディングセッションで体験。以降、ジャズに興味をもつ。 ストーリー・オブ・ジャズでは、詩人の視点とジャズ素人の視点でトークを展開。ナビゲーターとして、楽器を弾かないジャズプレイヤーとして、聴きどころも楽しく解説。イラストも担当。 福島県の南相馬出身。高校時代より詩作を開始。2015年、思潮社より上梓した殺生石の如き処女詩集「Picnic」で多くの文化人に戦慄を与える。
寳玉義彦(Hogyoku)
ナビゲーター

今まで取り上げたジャズマスター(巨匠)たち

あなたの街で、イベントで、ストーリー・オブ・ジャズを開催しませんか?

Jazzはよく知らないという人でも、曲について不勉強でも、寳玉さんとMiyaさんの親しみやすい解説でより楽しめますね。 本当に楽しかったです!!これからまた聴きに来たいです! ガーシュウィンの「Rhapsody in Bule」、「Summer time」の演奏と、アレンジが素晴らしくて涙が出ました

とても親しみやすく、気軽に楽しめました。トークのおかげでJazzのレジェンドたちが過ごした時代に、想いを馳せながら聴き入りました。トークと演奏も程よくイイ気分でした。 今日は一人でしたが、今度は友人も誘ってみたいと思います。  

エピソードや曲の解釈を教えて頂き、いっそう曲の雰囲気やメロディーを味わうことができました。  

ライブの記録


嬉しい事に2018年の南相馬最後の回である今回も大入りです!

エリック・ドルフィーは、活動期間の短さ、
ドルフィー本人の正確の穏やかさや寡黙さも相俟って、
エピソードらしいエピソードは見当たりません。
最初はどのようにライブを組み立てたらよいか思案しましたが、
穏やかな優しさそのものが、ドルフィーという人柄の最たる側面だと考えると、
彼の音楽の、決してすぐには理解できないような部分も、
なるほど彼ならではの突き詰められた表現なのだと合点がゆきました。

南相馬では、ジャズに興味を持ってくれる若いお客様が、次第に増えてきました。
それも、当然の事ながら懐古主義というのではなく、
この時代に沿った感性で「ジャズには何かある」のを感じ取り、
新しいものを取り入れる感覚で来て下さっているように感じます。

この企画は誰でもお楽しみ頂けるものを提供しようとしてきましたが、
ジャズを聞き慣れた、又、しばらくぶりにジャズを聴いて下さったご年配のお客様でも、
同じように新鮮な感覚でお受け取り頂けていると実感し、本当にやりがいを感じています。

2018-05-23 寳玉義彦

変人・奇人との先入観をそのまま持ち続けていましたが、繊細で、傷つきやすく、それ故に誤解されやすいキャラクターであったこと、せっかくの才能や彼独自のものを、他のミュージシャンのプロモーションに利用され続けたりと、少しかわいそうな人物像に触れて、さらにモンクという人物が好きになりました。けれども決して同情だけに終わらない彼の人格と、人生こんなもんでは終わらない的な楽観も加わった根性に刺激も受けました。

Pannonica (パノニカ)というロスチャイルド家の令嬢との楽しい友情と、彼女が著した「3つの願い」にまつわるエピソード。その彼女を歌った曲、そのタイトルもどストレートに「Pannonica」の面白いこと!

圧巻は最後の締めくくりの演奏です。雄大な夕日の場面をテーマにした曲 「Crepuscule with Nellie」 を演奏してくれましたが、こんなに安らかな風景を作曲家とその夫人、そして演奏家(Miyaさん)とナビゲーター(寳玉さん)とみんなで共有できる幸せで、少しぼーっとしてしまったくらいでした。

回を重ねる毎にスムーズで、ステップアップしているStory of Jazzですが、次は9月29日(金) / Charles Mingus をお届けします。新しくスタンプカードが使えるようになりました。初めての方も絶対オトクなこのサービスをぜひ利用してみてください。

 

ところで、「3つの願い」が叶うとしたら、あなたなら何をお願いしますか? ウィットのあるお願いを教えてください。

2017-07-24 中畑 明子

ピアノの上に本人のイラストを置いて、会が進行すると、なんとなく故人を偲ぶ会的な雰囲気がしてしまいますが、今回はストーリー・オブ・ジャズ初の存命中のアーティストを取り上げています。その名もジンジャー・ベイカー。
どちらかと言えば、ロックなイメージの方ですが、ジャズをこなし、ポロも競技し、アフロビートを求めてアフリカへ行き、その後はイタリアでオリーブ農家に挑戦するも破綻、という人生大波ばかりの破天荒な人生に大笑いしたり、会場はとても盛り上がりました。ミュージシャンの人生がこんなに興味深いとは!そして、イギリス出身のアーティストらしい、メロディラインも印象的でした。と言うか、メロディメイカーだということも初耳。

フルート1本で演奏するCREAMのヒット曲、White Roomはどうなるんだ?と心配しつつ(なんで心配なのか?)、ブリティッシュ・ロックの奥深さを次々に発見するという体験までさせてもらった。
最後のMiyaさんの即興演奏は、エネルギッシュで、ぐいぐい引き込まれるパワーがあり、病気療養中のジンジャーさんにこのパワーが届くといいな。

2017-11-17 Hogyoku

『音楽とは、ひとたび発せられてしまうと、二度と取り戻すことは出来ない。』
一期一会は音楽、Jazzの本質であり、またお酒も人生も同じ瞬間は2度とない。

麦焼酎の中でも定価以上で市場で取引されるプレミアムなお酒、百年の孤独。
深い味わいと香り、何よりオーク樽で長期熟成された琥珀色の液体。
この焼酎のラベルに印刷されている言葉が冒頭の一文ですが、これは、ジャズ・ミュージシャンのエリック・ドルフィーの有名な言葉です。2018年のストーリー・オブ・ジャズのラストを飾るにふさわしい、この天才肌のミュージシャンを取り上げました。

ざくっと紹介すると、木管楽器の演奏者でしたが、それまでクラシックのみに使用されていたバスクラリネットをジャズの独奏楽器として用いた最初の演奏者だった。
その独特な音楽観から、時にフリー・ジャズに分類されることもある。
という感じですが、今年のテーマ「イノベーター(innovator)」にぴったりの人です。

ライブの中で、バード(チャーリー・パーカー)と似ている、あるいは真似、と評されがちなドルフィーについて、ナビゲーターの寳玉さんの解説が非常に印象的でした。それは、天才というものは、天才でしか受け止められない器があって、天才同士は相似的な関係にあるからこそ、次の世代に遺すものがあり、それを受け継ぐ者がいる、ということでした。要は天才たちは自分の宇宙をシェアできるのか!?という大きな想像を勝手にしてしまい、その大きさに一人で圧倒されてしまう、まさにそんな音楽でした。

Mary Lou Williams、
あまり知られていない、とはいいますが、確かに資料が少ない。
一般には、長く活動し、エリントンに曲を提供し、
ビバップのミュージシャンと交流した、という程度の事が知られてるようです。

しかしながら、メアリーの音楽人生は、
長く広いだけでない、そのいずれの場面でも深いのですから、
今回のS.O.Jは大仕事でした。

早熟の天才でいつも慣れ切った事からはみ出し、
常に体の中で次の芽が育っているメアリー。
スイング華やかなりしころには、
メアリーの中ですでにビバップが目覚めていました。

故にガレスピーやモンクからの尊敬を集めたのでしょう。
メアリーはクラシックと同じ尊敬を、ジャズに与えようと奔走しました。
初めて本格的な交響楽のフォーマットで演奏されるジャズを創造しました。
結果は予算不足に阻まれ不十分なものでしたが、

その苦い経験は、後の混声による重厚で荘厳な本格的ジャズのミサ曲、
「アンデスの黒いキリスト」(世界初のスピリチュアル・ジャズ)に生かされているように思えます。

ある時期、悪しきものが蔓延るナイトライフに嫌気がさし、
身を引いて信心すると、尼僧のように祈り続けましたが、
神父から復帰を強く勧められ、表舞台に復帰。

ジャズのルーツを強く意識して、
その思想を普及するように再始動しました。
上記の「アンデスの黒いキリスト」を含め、

この頃の演奏には良い録音が残されています。
どれも常に新しくあろうとするメアリーの魂が隅々まで満ちていて、
いま聞いても生々しく新鮮です。

フルートソロでの演奏は、
スイングからバップ、スピリチュアル・ジャズまで、
駆け足で紹介しました。

それぞれの曲のコントラストに、
時代の流れと、確固たるメアリーの魂の存在を感じるライブになりました。

影の部分に焦点が集まることも多いジャコですが、
いつも演奏を届けにお邪魔している発達支援施設の代表、
谷地ミヨ子先生にお話をお伺いし、
ジャコのパーソナリティについて考察をまとめたところ、
ジャコの果たした役割りの大きさに、あらゆる方面から光が当たり、
紹介した曲の明るさも手伝って、光溢れる回になった気がします。

また、お楽しみとしてお宝写真を入手!
「マルサの女」で有名なサックス奏者の本多俊之さんから、
ジャコとの2ショットをお借りしてお客さまに見て頂きました。
82年のワード・オブ・マウスのジャパンツアー。

レセプションに参加していた本多さんに、その時の様子もお伺いしました。
盛り上がっているミュージシャン達から離れて、
宴会場の端にあるステージに腰かけ、ひとり天ぷらを食べているジャコ。

このときジャコはネイティブアメリカンの格好をしています。
ツアー前にインディアン居留地を訪れて、大変感化されてしまったらしく、
このツアーでは顔にウォーペイントをして登場したり、体に泥を塗って登場したりで、
仲間のミュージシャンから限界レベルの顰蹙を買ってしまったようです。

このあと数年で天に召されるまで、
ジャコはどんどんボロボロになっていってしまうわけですが、
結局、あれこれプロファイリングしてみると、
ジミヘンやバッハを超絶技巧で演奏し、スチールパンを取り入れたりしたのだって、
ネイティブアメリカンの格好で体に泥を塗って叫ぶのと、
そう変わらないんじゃないかということに、私は、はたと気づきました。
はっきりいって詩人としては「やっちまえよ!ジャコ!」と思いますね。
わかってもらえるかな、この感じ。

どっちにしても彼はすでに苦しみのない世界に行きました。
何にも拘束されないスピリットになって、
今も相変わらず矢のように突き進んでいます。

今回は、光を追いかけるような、そんなライブになりました。
見逃した方は今後開催予定の横浜編にどうぞ。

2018-03-30 寳玉義彦

0:00
0:00