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「など」、「等」

日本語から英語に映像翻訳をする時は、まずはじめに日本語のシナリオをチェックします。その際最も気になるのが「など」「等」の多さです。確かに何かを列挙する場合、リストの最後に「など」をつけておくと、なんとなく安心感があります。この安心感がくせになると、なんとなく確たる理由もないまま、「何か該当しないものがある時のため」に習慣的に使うようになってしまいます。日本語の場合読んでも2文字で済むためそれほど気になりませんが、これが英語になると and so on, and the like, such as と訳されることが多く2文字どころでは済まされない分量になってしまいます。

多くの英語指導者が指摘していますが、この英語の「など」の訳には、ほとんど意味がないだけでなく、曖昧でわかりづらい文章になってしまうというデメリットしかありません。特にナレーション(ボイスオーバー)の場合、せっかくのリズムが乱れ、訴求力が薄まってしまう結果に繋がります。岸田首相が国会の答弁で口癖のように使う「さまざまな」がどのような意味を持つか想像できないのと同じですね。

翻訳を依頼する場合、この「など」「などといった」が本当に必要かどうか、不要であればカットしてから依頼されることをおすすめします。また「AやBなどの」という場合に、実は「C」も入れたいのであれば、コメントに「タイミングが許せばCも入れてください」と記述しておくのと、具体性のあるリストになってインパクトが向上します。

 

<例>

我が社のアートフラワーは受付などに最適です。

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メールまたは電話にて対応致します。

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※タイミングが許せば「サイネージ」を「ホームページ」の次に加えてください

 

現金・クレジットカード・キャッシュレス決済など、さまざまなお支払い方法に対応しております。

この場合はこの他ポイント決済といった「他の選択もある」ことを示す必要があるので、英訳する際も「など」は翻訳します。

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